月別アーカイブ: 4月 2011

今どきの自己紹介は、分かりやすくグローバルにする

企業が外国人の採用に熱心になり、国外に外注するチャンスが増し、英語が世界とつながるためのツールとなった昨今、英語で自己紹介するチャンスが急増しています。

でも、現代にふさわしい効果的な自己紹介ができますか?

次の2つの自己紹介を比べてみてください。

A: I’m Jun Saito. I work in a financial services firm where I make stochastic models to predict equity price fluctuations.
(斉藤潤です。金融サービス会社で普通株の変動を予測する確率モデルを作っています)

B: I’m Mie Suzuki. I work at an investment firm where I use math to help people choose good stocks.
(鈴木美恵です。投資会社で皆さんに良質の株を選んでいただけるように数学を使ってお手伝いしています)

Aの自己紹介は、ごく一部の専門家にしか理解されないような内容だということにお気づきいただけたでしょうか。もしかすると同じ業種の人でさえ、よく分からないかもしれません。業種外のパーティーでこういう紹介をしてしまうと、あなたの印象は希薄なものに終わってしまうでしょう。

その一方、Bの自己紹介は、誰にでも簡単に理解してもらえます。また「人を助けている」というのが、とても親しみやすいですね。相手は、あなたに関心が沸いて、さらに質問をしてくる可能性が高くなります。

上手な自己紹介は、第一印象を良くするだけではありません。その後の会話の突破口となって、スムーズなコミュニケーションへの弾みをつけてくれるのです。そして、後に続くビジネスの話への自然な流れを作ることに大きく貢献してくれます。

自己紹介を含めてスモールトーク(雑談)は、ビジネス交渉の成否の75%を握っているというデータがあります。雑談を成功させる方法については、拙著 ドクター・ヴァンスの 英語で考えるスピーキング―すらすら話すための7つの思考法 で詳しく解説していますので、ぜひお役立てください。

ドクター・ヴァンスの 英語で考えるスピーキング―すらすら話すための7つの思考法

プレゼンの図表は、最少で一目瞭然に、しかもセクシーに。

おかげさまで、新刊  日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講 は、大変ご好評をいただいております。「ビジネスブックマラソン」の土井英司氏を始め、多くのブロッガーの方々にご紹介いただいきまして感謝です。

ご紹介文の中で特に印象に残ったのが、「何回でも読み返したい」でした。この本に対する私の目標のひとつが、まさにそれだったからです。

さて、最近ますます重要度が増すプレゼン。アメリカでも日本でも、会社から大学、病院までさまざまな場所でご指導させていただいておりますが、意外にも、プレゼンの基本を抑えたいというのが最もよくあるご要望なのです。

おそらくそういった教材や書籍で基本をムラなく抑えているものが少ないためでしょう。エンターテイメント的なものは人気はありますが、正直、抽象的で基本は教えてくれません。ですから、このブログでもプレゼンについて少しずつお話していきたいと思っています。

今回はその一回目として、プレゼンの図表についてです。

優れた図表とは、少なくとも次の3つの特徴を持っています。

1.数少なく使用する。
調査、研究の過程などは図表にせず、図表にした方が効果的な結果だけを図表にする。

2.説明が不必要なくらいの一目瞭然の図表を作る。
図表の説明に時間をかけるプレゼンは、良い印象を与えた試しがありません。

3.聞き手の目を惹きつける図表にする。
セクシーと言ったのは、聞き手に関心を持って見てもらえるという意味ですね。ただ無味乾燥にデータをまとめた図表より、現代的で、場合によってはカラフルなものの方が、聞き手の理解に有効ですし、印象づけることになります。

例えば、下の図のようなものがあります。「世界主要12カ国における教育費とその結果」を表したものですが、上に述べた3つの要素をすべてクリアしていると言っていいでしょう。円の大きさで、教育費の多少がひと目で分かり、各国は色分けされていて、科学や数学能力を含めた要素とすぐに結びつけて理解できるようになっています。

それにしても、アメリカの数学的能力の順位の低さは、絶望的ですね。その点、フィンランドは、すごい!

もちろん、「図表作りにそんなに時間がかけられない」とおっしゃる声は、私に届いております。

実は、無料のテンプレートサイトがあるので簡単に作成できてしまいます。いろいろありますが、私のお薦めは、IBMが提供してくれる下記のサイトです。

http://www-958.ibm.com/software/data/cognos/manyeyes/

優れた図表で、次回のプレゼンに華を添えてみてください。

ビジネス英単語は選び方で文を宝石のように彩る

コネチカット州ニューヘブン市もようやく春めいてきました。ここにも桜が60本以上ある公園があります。今、7分咲きというところですね。週明けあたりが楽しみです。

ところで、「ビジネス英単語を効果的に増やす戦術」についてはすでにお話しましたが、今回は「ビジネス英単語を効果的に使う決め技」についてお話したいと思います。

まず次の2つの文を比較してみてください。これらの文は、私の講義で配布した「ビジネス勝者が愛用する英単語リスト」を学習する前とその後で学生が書いた文です。

使用前:

Since the economy was weak, my company decreased its operations, so I decided to go to business school.

使用後:

The weak economy was a catalyst to my company’s downsizing, so I elected to go to business school.

同じ内容なのに、印象がまったく異なることに気がついていただけたでしょうか。

使用前の方は、事実だけを淡々と描写している印象ですが、使用後の方は、文がずっと生き生きしていて、力強く、しかも洗練されています。

その理由は、選ばれた3つの単語からパワーが発散されているからなのです。ちょっと分析してみましょう。

“Catalyst” という元々「触媒」というダイナミックな意味の単語、”downsizing”というサイズが小さくなっていく様子を明確に表す単語、”elected”という選挙(election) のように厳正にしかも熱心に選択したというイメージを広げる単語が、写真のように鮮やかに読み手や聞き手に伝わることになります。単語そのものがビジュアルに訴えかけてくれますから、より効果的なコミュニケーションが可能になります。

このようなビジネス英単語は、文の宝石と言っても過言ではないでしょう。文だけでなく、その単語を使っている人も輝かせてしまいます。

この「ビジネス勝者が愛用する英単語リスト」から100を厳選したのが、ドクター・ヴァンスの ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100です。メールや会話やプレゼンを含めた英語コミュニケーションを進化させるために最適です。

ドクター・ヴァンスの ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100

コンセプトと多くの単語を真似した類書が出回っていますが、亜流は真似した部分以外の内容がお粗末です。お気をつけください!

TOEICやTOEFLのスコアはあまりあてにならない

★★増刷御礼★★
おかげさまで、日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講 の増刷が早々に決まりました。続々と素晴らしい読後感をお寄せいただいておりまして、本当に嬉しい限りです。

ところで世の中は、とかく矛盾に満ちたものです。

そのひとつに、TOEICやTOEFLの点数と英語コミュニケーション力の著しいギャップがあります。この矛盾の認知度は、米国大学においてますます高まっていて、入学と同時に独自のスピークテストを課して学生の英語能力を再度確認するところが増えました。本校でもE-CAP(イングリッシュ・コミュ二ケーション・アセスメント・プロフィール)を採用しています。

再確認すると、いったいどんなことが分かるのかというと、TOEICやTOEFLで高得点を取っていても、英語コミュニケーション力は低い場合がほとんどだということです。事実、アジア人留学生の90%は追試を受けなければなりません。

どうしてこんな矛盾が起こるのかという理由として、主に2つのことが考えられます。

● 複数回受験するうちにテスト慣れして、高得点につながる
● 英語知識を詰め込んでも英語コミュニケーションに反映させることができない

またTOEIC やTOEFLのスピーキングセクションの点数も、英語コミュニケーション能力を厳密に評価できないことも理由のひとつでしょう。

これらのスピーキングセクションは、ごく少ない評価項目を通常2人のネイティブスピーカーが採点しています。人間というのは、主観的に傾きやすいですから、少ない項目について評価すると、誤差が多い採点になってしまうことは簡単にご想像いただけるでしょう。それに人間のスピーチというのは非常に多面的ですから、それを少ない項目で正確に測定することはほとんど不可能なのです。

それなのに、企業は英語コミュニケーション能力向上のために、TOEICの点数を上げることを求めている ― ここにまた矛盾があります。

でも会社はその方針を頑なに変更しないかもしれませんから、あなた自身の中で大人の英語学習方法へとパラダイムシフトしてしまうのが正解です。

TOEICやTOEFLでは早々に結果を出して、あまり執着してしまわないことです。ゲームにのめり込んでいるのと大きな差はありませんから。

大人の英語学習の究極の目的とは、メールや電話や会議でのやり取りを順調にでき、プレゼンを成功させ、自信を持って交渉を勧めるといった永久的にあなたを支えてくれる英語コミュニケーション力をつけていくことです。そんな力を蓄えたあなたに、会社はもはや「TOEICのスコアをもっと上げなさい」なんて要求してこないでしょう。

先に述べたE-CAP(イングリッシュ・コミュ二ケーション・アセスメント・プロフィール)は、日本でも受験可能になりました(http://www.ecap.jp)。英語コミュニケーション力が75項目から評価分析されるだけでなく、向上のためのアドバイスがもらえるテストというよりは、価値ある学習体験です。ぜひ挑戦してみてください。

I’m sorry を神様のように使う人が意外に多い

先日、ある法人トレーニングのために日本に滞在した際のお話です。午前零時を少し回った時に泊まっていた都内のホテルで、震度4の余震を生まれて初めて経験しました(米国東海岸育ちのため)。あまりの恐ろしさで眠りにつけないまま過ごしました。

翌日、ご招待を受けた会社に出向くと、副社長が寝不足の私を非常に暖かく出迎えてくださり、次のようにおっしゃったのです。

I’m sorry about the earthquake.

私は、それが面白くって

It wasn’t you fault.

と返しました。

でもその方は別に私を笑わせようとして、そうおっしゃったわけじゃないことは確実ですし、「地震についてはすみませんでした。」と謝罪されたわけでもなかったと思います。

その方の意図したところは、「東京にいらしていただいた時に地震が起こってしまって残念です」というご丁寧な同情の表現だったと想像いたします。

ところが、地震を含め、雨、風、雪などの自然現象についてI am sorry about …という表現を使用すると同情の気持ちは伝わらず、謝罪になってしまいます。

つまり、自然をコントロールできる全能の神様が「地震を起こしてしまってごめんなさい」とお詫びするために使用するならともかく、人間が普通に使うとおかしな響きになってしまうのです。

もし同情を表現するためにI am sorry を使用する場合は、

I am sorry that you experienced a big earthquake.

と言えば問題ありません。

I am sorry という表現は非常に複雑ですね。その他のI am sorryを使う際の注意は、新刊日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講で詳しくお話しているので、そちらの方をお役立ていただければ幸いです。

日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講

ビジネス英単語を効果的に増やす戦術

日本での法人トレーニングを終えて、ニューヨークに戻ってまいりました。わずか5日間の滞在でしたが、濃密な有意義な時間を持つことができました。

そう言えば、同じ六本木のホテルに、ニューヨーク消防局の制服を着た厳つい面々が滞在していて、放射能除去方法について話し合っていましたが、なぜに彼らが六本木に泊っているのか最後まで不思議でした。

ところで、ビジネス・パーソンに一番向上させたい英語力は何かと尋ねると、返ってくる答えのほとんどが「ビジネスボキャブラリー」です。

でもその効果的な方法についての戦術をお持ちの方は、とても少ないのです。

適当に本を買ってきて暗記するという昔ながらの方法を採用していらっしゃる方が多いですね。自分で例文を作ってみるという方もたまにはいらっしゃいますが、その例文を作る方法にも問題があったりします。またどうしても数多く知っていれば良いという錯覚に捉われがちなのですが、それもちょっと違います。

では、合理的なボキャブラリービルディングとはどんなものでしょうか?

STEP 1 : アウトプットのための少数のボキャブラリー(一般的に1500語と言われる)を活性化する

STEP 2 :自分の仕事で使用する専門的なボキャブラリー(200語前後)を使用できるようにする

STEP 3: 最頻出句動詞、イディオムの学習

STEP 4: 現代ビジネスで頻繁に使用される洗練された響きのある単語100 を学ぶ

ここまでくれば、スピーキングについてはアウトプット、インプット共に、よほど難しい話題でない限り問題なくできるようになるでしょう。

語彙を使えるようにしていくためには、現実の場面で3回以上使用していただくことが理想的ですが、難しいこともありますから例文3つ以上を作っていただくことが重要です。例文は、自分自身の文脈で作っていただくことが非常に重要です。そうすると、使う確率が圧倒的に高くなりますから。

STEP 4には、ドクター・ヴァンスの ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100 がお役立てください。中学生レベルの単語をこれらの単語に取り替えるだけで、英語コミュニケーションを進化させてくれる力強い単語を厳選してあります。同じコンセプトを真似た類書が出回っていていますので、くれぐれもご注意ください。

ドクター・ヴァンスの ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100
ウィリアム A. ヴァンス
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現代人ならHow do you do?を使うべきじゃない

おかげさまで、日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講 がアマゾン部門別第1位となりました。皆様のご支援のおかげです!

またロングセラーの前著2冊 ドクター・ヴァンスの 英語で考えるスピーキング―すらすら話すための7つの思考法 とドクター・ヴァンスの ビジネス・プロフェッショナルが使うパワー英単語100 が第4、5位と続いております。

ところで、ひどく絶望することがあります。

どんな時でしょう?

それは、日本で使われている英語の教科書を見る時。そして書店に並んでいる参考書やベストセラーと言われる英語書籍を手に取った時です。

なぜって、英語圏ではすでに使われなくなってしまった死語化している表現を平気で紹介しているからです。

その代表的な例が、なんと”How do you do?” です。初対面の時の「はじめまして。」という挨拶として、日本市場に出回っている多くの書籍や教材に出ています。そのせいで、挨拶の常套句のひとつだと信じていた方も少なくないに違いありません。

でも実際には、英語圏ではほとんど使われていないと思っていただいて構いません。完全に死語ではありませんが、少なくても若い人には使われていません。私が最後にこの表現を聞いたのは、2年前にボストン美術館で出会った80代の女性からだったと思います。

年配の人だけが使っていて、年が分かってしまう表現が日本語でも存在するはずです。若い人が使うとチグハグで、どう考えたっておかしいという代物ですね。

その英語版のひとつが、”How do you do?” なのです。

若い方はもちろん、70-80才以上の方でも、このブログをお読みいただいているということは十分に現代人ですから、ご使用を避けることをお薦めします。

将来の成功のために大学で何を学ぶか(ビル・ゲイツVSスティーブ・ジョブズ)

おかげさまで、日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講 ご好評をいただいております。デール・カーネギーの名著『人を動かす』と重なる感銘があったというご感想をいただきました。ありがとうございます!英語に限らず、どんな言語にも応用できるコミュニケーション力を高めるためにもお役立ていただけるのではないかと思います。

ところで、新学期が始まって「将来成功するためにいったい大学で何を学べばいいのか」と疑問や不安を抱いている学生やその親御さんたちは大勢いらっしゃることでしょう。

常に比較される成功者の代表とも言うべきビル・ゲイツとスティーブ・ジョブズは、この点について対照的な意見を述べています。

ビル・ゲイツは、

“Education investment should be aimed at academic disciplines and departments that are well-correlated to areas that actually produce jobs.”

と言って、「職業につながる分野に密接に関連した訓練と学科に教育投資すべきだ」と強調しています。

それに対してスティーブ・ジョブズは、

“It’s in Apple’s DNA that technology alone is not enough — it’s technology married with liberal arts, married with the humanities, that yields us the result that makes our heart sing and nowhere is that more true than in these post-PC devices.”

と、「他の分野の知識とも統合がなければ真に良いものは創造できない」ことを説明しています。

私としてはスティーブ・ジョブズの意見を支持したいですが、実際に一般教養や人文学の価値を理解している採用者がどのくらいいるかは甚だ疑問です。

ただ、オールマイティーに役立つ学習が存在します。それは、コミュニケーション力を磨くことです。「自分の考えをどうやって書いたり、いかに話して伝えるか」という能力を高めることです。

すると将来どんな仕事をしようとも、その力強い能力は半永久的にあなたを支えて続けてくれるのです。

参考:http://www.nytimes.com/roomfordebate/2011/03/20/career-counselor-bill-gates-or-steve-jobs

プレゼン前の過度の緊張から解放されるには?

今学期は、エグゼクティブMBAコースのビジネスコミュニケーションの講義も担当しています。このコースを履修するのは、すでに社会経験豊富で、職場で文字通りエグゼクティブだったり、その候補です。年齢も30才から50才くらいまでと幅広い層の人々です。

今学期は、どういうわけがお医者さんが大勢います。

そのお医者さんたちから聞いたことですが、プレゼンテーションがビジネスの成否を決める要素として認識されている昨今では、プレゼンの前のビジネスパーソンの重圧は尋常ではなくなっていて、ペータブロッカーの処方を頼みに診察に訪れる患者が珍しくないそうです。ベータブロッカーとは、心臓の過度な動きを緩和する薬です。

確かにアメリカは、不必要に薬漬けです。食べる量を少なくすればいいのに、やせ薬を飲む。運動ですれば改善される程度のうつ状態にも、抗うつ剤を必要とする。

プレゼンの前の極度の緊張は、確かにパフォーマンスに悪影響を及ぼします。声が上擦ってしまったり、言い忘れたり、パニック状態に陥ることだってあります。でもそれを薬なしに解消するのは簡単です。それは準備に他なりません。ポイントを抑えた準備を確実にしておけば必ず緊張は緩和でき、しかも自信で輝くものなのです。

プレゼンや会議での発言で説得力を高めたり、注目を集めたりする秘訣については日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講
をぜひともお役立てください。また頭が真っ白になった際のとっておきの対処方法も出ています。

日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講

映画「英国王のスピーチ」をもっと面白く観るPart 2

前回からの続きで、「英国王のスピーチ」に注目してみましょう。

この映画は、時代背景が面白いばかりでなく、自分のスピーチにも生かせる教訓がちりばめられています。映画評論家は、この部分については解説してくれませんが…。

スピーチセラピストであるライオネル・ローグ(ジェフリー・ラッシュ)は、言葉がなかなか出てこないジョージ6世(コリン・ファース)を次のように励まします。

”Long pauses are good: They add solemnity to great occasions.”
(長いボーズはいい、とっておきの機会に厳粛さを加えてくれるからね)

実は、これこそスピーチの真髄のひとつなのです。

多くの人は、パブリックスピーチでも会話でも、間(ま)を取らずにただスラスラと話すことが上手な英語だと勘違いしています。でも本当は、せっかちに話すと薄っぺらな感じで教養人という印象が伝わらないばかりが、自己本位にまくりたてる人という気ままで勝手なイメージを相手に与えてしまうのです。

ですから、間は取るべき場所でしっかりと取るべきことこそ優れたスピーチだと言えるでしょう。現に、歴代米国大統領の支持率は、間を頻繁に取る大統領ほど高いというデータがあります。

具体的な間を取るべき場所については、ドクター・ヴァンスの 英語で考えるスピーキング―すらすら話すための7つの思考法で解説しています。

また英語コミュニケーションにおける驚くべき勘違いについては、日本人の知らないワンランク上のビジネス英語術 エール大学厳選30講でお読みください。